恥ずかしながら、40代後半にもなって、喪服を持っていませんでした。
黒のスーツ、セットアップを代用して何とかこなしていましたが、いい加減用意しておかないと……思うようになりました。
親族も高齢化してきたもんね……大きな声じゃ言えないけど。
なぜ買わずに作ろうと思ったかというと、
百貨店の喪服売り場に行っても、シンプルでゆったりした好みのデザインなかなかないからです。
喪服なんだから、そんなデザインなんかどうでもいいかと思ったりもしますが、
私はヒールパンプスが履けないので、べた靴+ひも靴に合うようなものを探していました。
いかにもなAラインのスリムなツーピースにひも靴は何かイマイチですよね……
そして、何よりも、
既製品の喪服は
高いっ!!!!!
4、5万しませんか……?
体型も変わるかもしれないし、年に数回しか使わないものにしては高すぎると私は思ってしまいます。
ちゃんと着られるものが出来るか心配でしたが、結果使えそうなワンピースは出来ました。
もし、時間に余裕があって、既製品の喪服がイマイチだと思う方は、是非チャレンジするといいと思います。
パターン:リラブロンマ「きれいめカジュアル服」より「長袖ワンピ」
Lilla Blommaの大人服 増補改訂版「きれいめカジュアル服」/日本ヴォーグ社より
▽「きれいめカジュアル服」洋裁本のサイズ展開
大人服 | 3サイズ | S・M・L |
この本からはよく作っていて、これで5着目です。
かなりお気に入りの洋裁本!
何か作りやすいんだよね!好き!
パターン・デザインの説明
▽長袖ワンピ サイズ展開
大人服 | 3サイズ | S・M・L |
- パターン:合計9枚
- 首回り:見返し始末(後ろボタン有:3ヶ)
- 袖口:カフス(いってこい始末)
同じ形で、他に2着作ったよね。このパターン特に好き!
裏地無しでよしとする
既製品の喪服であれば、ちゃんと裏地が付いています。
でも、私は裏地をきちんとつける技術は無いので、省略です……。
その方が断然早いし、きれいに仕上がるからね!無理は禁物!
もちろん裏地を付けることが出来るのであれば、付けた方がいいと思いますが、黒スリップがあれば、裏なしでも十分だと思います。
寒ければ、下にババシャツを着ればいいし、ストールを巻けばいいかなと……。
作ってみての感想
ポリエステルはちょっと大変
いつも綿やリネンばかり縫っていて、ポリエステルは縫ったことがありませんでした。
まず、裁断が難しい!
ツルツルするから、地の目が真っすぐ取れているか確認するのが大変でした。
切る時に布が作業机から浮き上がってしまうはさみより、ロータリーカッターの方が切りやすいです。
ロータリーカッターはカッターマットとセットで使ってね。
▽道具の記事はこちら
次に、縫うのが大変!
私が選んだブラックフォーマル用の生地がしっかりしていて少し分厚いので、なかなか縫いにくかったです。
折り重なって分厚くなるところや裾は、ミシンは諦めて手縫いにしました。
本の通りにやらずに、こうした方がいいかな?と考えながら工夫して作業するのはとって楽しかったよねっ!!!たまには頭使わないとねぇ~
ボタンホールは飾りボタンで回避
私はボタンホールがとても苦手で、よく曲がってしまいます。
一直線上にならないことが多々あります。
ちゃんとリハーサルして、自信を持って縫っても曲がります……笑
さては、ミシンのせいにしてない?
さらに、このポリエステルが分厚いので、
ボタンホール厳しいな……
と感じました。
せっかくいい生地を使っているので、失敗するのは絶対に避けたかったのです。
失敗してボタンホールをほどくと生地が傷むし、ボタンホールが曲がった残念な喪服もいやですから。
あれま、ボタンホールが背中にあるよ…。喪服なんて後ろ姿ばっかり見られるもんね……
そのため、ボタンホールを回避して、飾りボタン+スナップ を付けました。
手作業で結構時間かかりましたが、失敗なくキレイにボタンが3つ付きました。
たまには手作業もいいなぁとうっとりしました。
無の境地で一気に付けてしまうのだー!
ちなみにきりびつけの糸を抜くには、糸抜き(毛抜きの大きいタイプ)があると便利です。
持っていると、時々出番があり助かることがありますよっ!
着てみての感想
首回りが明き過ぎた
首回りは特に変更せずに作ってしまいました。
ですが、やはり喪服なので、もう少し首の明きを狭くした方が良かったです。
肌が見えすぎかもしれません。
……でも着ますけどね。
そうそう!ストール巻けばいいんじゃない?
着画
Lサイズを作成。(参考までに私のサイズ:H161cm・B80cm)
気を付けること
布はブラックフォーマル用を使う
黒でも色んな黒があります。
真っ黒かなと思っても、漆黒ではないこともあります。
喪服で使われる布は、漆黒でないといけません。
漆黒でない黒の生地で喪服を作ってしまったら、たぶんお葬式で浮いてしまうと思います。
ちょっとそれは目立っちゃうよね……
周りの参列者の漆黒と比べると明らかに違って見えてしまうので、
購入する時は、「ブラックフォーマル用」とされているものを選びましょう。
もしくは、お店の人に確認して購入することをお勧めします。
日暮里のお店で買ったけど、値札に「ブラックフォーマル」書いてあったから選びやすかった~
表と裏が分かりにくい
喪服用の生地は柄がなく無地なので、表裏が分かりにくいです。
無地の生地を使うときは、いつも裏側にチャコで印をつけていましたが、喪服の表側にチャコがついてしまったら、汚れてしまいます。
黒はチャコが付いてしまったら、とても目立つと思います。
喪服の漆黒にビビってる……笑
結局、今回はマスキングテープを裏に貼るという方法を取りましたが、マスキングテープははがれやすいので、待ち針でそのマスキングテープを留めて作業をしていました。(二度手間……泣)
今回の喪服の生地がツルツルしていたから、マスキングテープが取れやすかったのかと思います。
完成後、文房具屋さんで売っている 〇型のシール で試してみたのですが、シールの方が気持ちはがれにくかったです。
はがれやすい布!はがれにくい布!布によりますねぇ。
きれいに掃除してから始めよう!
喪服用の真っ黒の布はとても汚れが目立ちます。
どんなものを作る時もそうでなければならないと思いますが、
特にこの喪服のような布を縫うときは、
作業机、ミシン、床をきれいに掃除をしてホコリがないようにしましょう!
私は掃除が苦手なので、裁断する時に布が汚れてかなり焦りました……笑
裁断する時は、布が床に垂れるからねぇ。
それにしても、あなたの部屋が汚いだけでは……?!
別の布で試してみる
私はこのワンピースの形に目をつけて、別の布でサイズ違いを2着(LサイズとMサイズ)作ってみました。
- ヒモはいらないな
- Lサイズの方が、今後肉がもっとついても大丈夫だし、下にシャツも着られるし…
- スカート丈は少し長めにしよう
という感じに、作ってみないと分からないことが多いから、
別の布で試した方が絶対にいいです。
リハーサルですね!
私は普段着る服なら、試作はしないタイプです。面倒くさいから。
失敗したら、部屋着にすればよし!
でも、今回は喪服用の高価な布。失敗はしたくなかったから慎重にいきました。
そして、喪服用の布で失敗しても、とてもじゃないけど部屋着にはなりません。
部屋でしんみりしちゃいそうだしね……
喪服に限らずの話ですが、
ここぞっていう布は一発で作らず、別布で試してから作った方がいい
です!
と言いつつ、私は面倒くさがりなので、一発で作りたくなっちゃうんですけどね……。
難易度
難易度:★★★★☆
個人的感想ですの参考程度に・・・!
まとめ
ずっと喪服は縫ってみたかったので、とても楽しく縫えました。
布がブラックフォーマル用のとてもいい布だったので、ずっとうっとりソーイングでした。
漆黒の布に吸い込まれそうだったよねぇ~
ポリエステルに初挑戦だったので、本通りにはいかないこともあって、考えながら試しながら作業するのもとてもワクワクしました。
やっぱりソーイングは楽しいっ!!!
是非、喪服を作ろうか迷われている人は、チャレンジしてみて下さい。
いつもと違うソーイングが楽しめると思います!
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