最近は多くの洋裁本が出版されています。
ただデザイン性よりも「簡単に作れるもの」というのが先行されて、手作り感満載の本が多い印象です。
ズバリ言うと、垢ぬけない・ダサい・・・。
そりゃ簡単に作れる事に越したことはないですが、まず着たいと思うかが大事なはず。
「簡単」と「イケてる」のせめぎ合い、出版社の葛藤を感じます。
今回は、簡単な洋裁本、使える洋裁本、イケてる洋裁本 を紹介します。
理想は可愛くて簡単なものなんだけどね~
【既製品みたいなデザイン】可愛い!好き!着てみたい!
12の形で楽しむ 遊び心のある大人服_ニガム幸子
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2023年発行。日本ヴォーグ社より
パタンナーをされているニガム幸子さんが作られた洋裁本です。
とにかく可愛い!既製品のようです。
基本的にシルエットはシンプルですが、可愛らしい要素がそれぞれの服にちりばめられています。
そして、洋裁本に載っている洋服に使われている生地がとても可愛いです。参考になります。
デザインとぴったり合っていて、ひとつのブランドのホームページを見ているよう。
外人のモデルですが、洋服を前から、後ろや横から撮っていて、分かりやすいのも嬉しいところです。
全体的にロングスカートのワンピースが多めで、ゆったりシルエットです。
アラフィフの私でも着たいと思えるシックで可愛いデザインばかり。
まだ3着(パンツとスカートとブラウス)しか作っていませんが、
作りやすかったですし、とても可愛かったので、是非オススメしたいです。
さすがパタンナーさんだね!全部作ってみたい!
是非是非、本屋さんで立ち読みしてみてください。
きれいめカジュアル服_Lilla Blomma の大人服 増補改訂版
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2021年発行。日本ヴォーグ社より
何に一番感動したかというと、きれいに縫い納まるように型紙化されていて、そんなに苦労しなくてもきれいな仕上がりになるというところです。
あまり考えられていないパターンだと、布が重なり過ぎてもたついて、一番目立つところの縫いが難しくて、不格好になってしまいます。
この本のブラウスは、パターン通りに作っていくと、きれいに難なく収まった印象でした。
リラブロンマさん、とても作りやすいです!
作りたい形がたくさん。
一目ぼれしたローウェストのワンピースはやっぱり作ってよかった!喪服も作っちゃったよね~
また、掲載写真そのままの形でなく、多少デザインを組み合わせて変更することができるのが特徴の本です。
トップス・ワンピース・スカート・パンツ・コートでそれぞれパーツ違いや丈違い等のアレンジが出来るようになっています。
難しそうなデザインはあまりなく、簡単なのに可愛らしいデザインが多い印象です。
KANA’S STANDARDⅡ_佐藤かな
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2016年発行。文化出版局より
まず嬉しいのが、
着画がたくさん!なこと。
さらに人間離れした外人モデルではなく、著者の佐藤かなさんが自らモデルになって、コーディネート実例を載せてくれています。
さすがスタイリスト!これは嬉しいです。
佐藤さんの身長・号数も明記されているね!
「佐藤さんより4cm背が低いから、スカートも短くしてもいいかも・・・」
と想像しやすいんだっ!
デザインはシンプルなので作りやすいです。
作り方は分かりやすいイラストでの説明。
掲載されているパターン(型紙)は、
ブラウス・スカート・パンツを中心に、さらにワンピース・ジャケット1着・コート1着まで及びます。
掲載されているアイテムのバランスが良く、共通パターンを使う事が多いので、体に合ったら続けて縫いたくなる本です。
私も縫ってみたいものが、まだちょこちょこあります。
甘い服_濱田明日香
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2018年発行。文化出版局より。
この本は、なんと!
既製品っぽい服 がたくさん載っています。
普通の洋裁本は、2~3型作ってみたいなぁって思う服が載っていればいい方ですが、
この本は、欲しい!着てみたい!っていう型がほとんどです。
それって、個人の好みの問題だけどね・・・汗
大きく膨らんだパフスリーブ、ギャザーやフリルがたくさん入っているデザインなど、
他の洋裁本にはあまりない立体的な形が多いです。
今までに3型作りましたが、説明も分かりやすく、困ったことはありません。
本には布選びのポイントがひとこと書いてあるので、布選びに困った時に助かります。
私は型に合わせた生地を選ぶことが苦手なので、これはとてもうれしいです。
1mの布で出来るブラウスがとても良いです!使える型紙。つい1mのカットクロス買っちゃうから、在庫布たんまりなんだよねぇ~
好きです!!この本!
【初心者にもオススメ!】デザインがシンプルで簡単!
いつもの服、きれいな服_大川友美
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2014年発行。文化出版局より。
こちらの本の印象は、お上品なパターンが多いということです。
シンプルなデザインですが、切換えやリボン、フリル、ギャザーなど、少しだけアクセントが入っています。
また簡単に出来る割に、デザイン性があるし、着ていて楽チンなので、思わず何度も着てしまう魅力があります。
てづくりでボンボヤージュ_CHECK&STRIPE
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2013年発行。集英社発行。
子ども服・小物の掲載も有り。
こちらの洋裁本を見た時、2つのブラウスに一目惚れしてしまいました。
いかにもな手作りの服には見えなかったのです。
実際2型作ってみると、やっぱり予想通りの出来上りになったので、この本好感触です。(作った2型の記事は下にリンクを貼っています)
ただ子ども服や小物なども載っているので、他の洋裁本と比べて大人服のパターン数は少ないです。ご注意ください。
またCHECK&STRIPEのHPには、ソーイングのコツやスタッフの手作り服をアップするコーナーがあります。
チェックアンドストライプの本の服を作る時は、是非チェックしてみて下さい!
スタッフのコーディネートコーナーはとても参考になりますし、布のセレクトやデザインのアレンジにとても役に立ちます!
お金持ちだったら、C&Sの布を大人買いしたい~
大人にいい服_中野ユカリ
2016年発行。日本ヴォーグ社発行。
デザインがシンプルでスタンダードな形が多いので、使い勝手が良さそうです。
全体的に凝ったデザインはないですが、初心者にはチャレンジしやすい本じゃないかと思います。
実際にパンツとキャミソールを作りましたが、パンツの出番はかなり多いです。
簡単な割に、スッキリしていて既製品のような感じで合わせやすいので重宝します。
また中野ユカリさんのInstagramはよくチェックします。
洋裁本に載っているパターンで作られた服の着画がたくさんアップされているので、とても参考になりますよ!
モデルさん?ご本人?がかなりスタイル良くて、ちょっとビビるのよね…
【永久保存版】ずっと取っておきたい!
手の女_Mパターン研究所
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2013年発行。MPLより。
こちらはなんと!
シャツ1型のみの洋裁本です・・・!
1型と言っても、
袖→長袖・半袖
衿→シャツカラー・ラウンドカラー・スタンドカラー
は選べるので、6通りの組み合わせがあります。
本の前半は、伊藤まさこさんやスタイリスト、エッセイスト等女性7人の「洋裁」にまつわるエッセイが載っています。
さらに7人がパターンで実際にシャツを作っていて、その着画写真も載せてあるので、見ていて楽しいです。
1型だけだからか、作り方はとーーーーっても丁寧に書いてあります。
私はシャツの衿付けとカフス付けがほんとに苦手なのですが、この本の通りにやったら、キレイに出来た!(ような気がします・・・笑)
シャツ苦手だけど、作れたもんね!
さすがパターン屋さん!
結構見た目は袖巾が狭そうでしたが、実際出来上がったものを着てみると、予想以上に動きやすいのです。
特にカフス辺りに全くストレスがなかったので感激しました。
袖巾が広ければ、楽チンなんでしょ?って思ってたよね・・笑。
シャツを作った事のない方は、この本を見れば作りやすいのではないかと思います。
Mパターン研究所の市販パターンでも何着か作っています。
説明書がとても細かくて丁寧なので、分かりやすかったです。市販パターンもオススメ!
ホームスパンのカラークロス_homspun
2005年発行。文化出版局より。
ん!?2005年!ずいぶん前・・笑
モデルは外人でポーズも取ってなくて、寝てたり、前後ろ反対に着てたり・・・。
もはや 写真集 です。
謎の人形や謎のカーテンなども作品として載っていて、突っ込みどころ満載です。
洋裁する際、写真は全く参考にはなりません・・・。
ただワンピースやスカートでとても可愛いものもあります。
さすが!homspun!!という感じです。
持っている本の中で、一番お気に入りの洋裁本です。
いつかhomspunの既製品を買ってみたくなりました。それくらい好きです。
これは本屋にもないし、ネットでも検索できないので、絶版のようです。
検索では中古で上がってくるので、型紙が付いているかをきちんと確認してから購入する事をおオススメします。
【テキストのような洋裁本】初心者・洋裁独学の味方!
きれいに縫うための基礎の基礎_水野佳子
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2009年発行。文化出版局より。
アイロンのかけ方やミシンのかけ方、縫い方の基本等、タイトル通り洋裁の基礎をまとめた本です。
説明はイラストはあまりなく、ほとんど白黒の写真が使われていてます。
小・中学校で習ったかもしれませんが、すっかり忘れていることもあるし、「へぇ~」と知らなかったこともたくさんあります。
ちょっと困った時に確認したくなる本です。1冊教科書的に使える本があると心強いですね。
もう1冊水野佳子さんが出されている「パターンから裁断までの基礎の基礎」という本も使えそうです。
「きれいに縫うための基礎の基礎」の次のステップ用の教科書本で、パターンの補正の仕方等が載っています。
ちょっと本格的に洋服作りにはまってきたら、2冊目の教科書として揃えてもいいかもしれません。
また、上記の2冊を1冊にまとめたもの「きれいに縫うための パターン 裁断 縫い方の基礎の基礎」が2019年に出版されているようです。
こちらは、2冊の内容の中で、より重要なものをピックアップしてまとめた感じになっています。
おいしいとこどりの本。もう本棚に入らない!って人は、これを使うといいかもね!
接着芯の選び方・貼り方BOOK
2019年発行。日本ヴォーグ社より。
接着芯をウールに貼って、失敗したことがあったので、その時に買った本です。
接着芯の種類・貼り方、素材に合わせたアイロンの温度設定、キルト芯についてなどが載っていて、接着芯を使うようになったら、一読しておくと失敗は防げるかもしれません。
特にお気に入りの布に接着芯を使うときは、失敗しないように気を付けよう!
また、接着芯を使ったバッグや洋服の実物大のパターンが付いていますよ。
ポーチの教室
2018年発行。日本ヴォーグ社より。
こちらは洋服作り用じゃないですが、番外編の小物用です。オススメ!
ハギレを消費する時にとても参考になった本です。
裏地付きのポーチの作り方が分かりやすく、効率的に作れました。
ハギレを消化したい人やポーチづくりが上手くいかない人には使える本です!是非!
【注意点】洋裁本を選ぶ時に気を付けること
サイズは洋裁本によって違う
自分が良く着る既製服のサイズがMサイズだから、洋裁本もMサイズで作ってみると大きかったり、小さかったりすることがあります。
それは、洋裁本によって、サイズの捉え方が違うからです。
頑張って作っても、サイズが合わないなんて悲しすぎる!
失敗を避けるために、実際持っている自分の服と、作ろうとしている型紙の大きさを比べることが必要です。
胸囲や肩幅、ウエストなど、あまりにサイズが違い過ぎたら、体に合わないはずです。
特にお気に入りの布で作る時は、慎重にサイズを検討しましょう。
別の安い布で練習するのをお勧めします!
面倒くさがりだから、練習せずに作って、よく後悔してるよねぇ。
型紙の有無を確認しよう
是非お時間のある方は、図書館で借りてみて雰囲気を見たり、本屋で立ち読みしてみて下さい。
洋裁本は、人によって、合う合わない、好き嫌いがあると思います。
また、フリマ・ネット等で中古を買う時は、必ずパターンが付いているかを確認しましょう。
パターンを選ぶポイントを別記事で書いています。(下記リンク)
洋裁本はどんどん新しいものが出てくるから、迷いますよね。
全部買ってたら、洋裁本破産!
是非チェックしてみてください!
今回は、お気に入りの洋裁本をご紹介しましたが、
またオススメの洋裁本が出来たら、追加していきます。
楽しいソーイングライフを送りましょう!
パターンショップの型紙にも挑戦してみよう!
パターンショップの型紙は、1冊で何型も載っている洋裁本と比べてしまうと、割高に感じますが、一度試してはいかがでしょうか。
私は「1型しかないのに高価だし、サイズが合わなかったらもったいない!」とずっと敬遠していましたが、試しに使ってみたら、とてもいい感じの洋服が出来上がりました。
説明書は丁寧で作りやすいし、写して型紙化をする手間が要りません!
楽チンなのは大好きだ!
洋裁本とパターンショップ、バランスよく使いこなせると、より楽しく洋裁が出来るはずです!
記事にまとめましたので、参考にしてみてください!
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